千里の道も一歩から

妊婦でもレアケースなつわり(重症妊娠悪阻)で入院し、色々対策した経験や、産後の日常などを書いていきたいと思います。

もう一度はじめたいと思います

作ったはいいものの、ずっと放置してしまっていたブログ。

いちからやり直そうと思ってアクセス数を見たら、160日前の記事にもアクセスがありびっくりしました。

 

全然記事が続いていなくて、申し訳ありませんでした。

それだけ重症妊娠悪阻でお困りの方が多いのかと思います。今もしアクセスしてくださった方が苦しんでいたら、早く波が過ぎますようにと願っています。

 

今振り返れば、結局私のつわりは出産まで続いていたんだと思います。産後はバタバタしていて自分の身体の状態にしっかりと目を向ける時間を取れていませんでしたが、それでも逆流性食道炎や、むかむかした感じ、鋭すぎる嗅覚などは、産後ぱたりとやみました。

当時のことを思い出して、また、最近の記録も並行しながら、ブログをやっていきたいと思います。

つわりの辛さを振り返る ③ 重症妊娠悪阻での入院期間

< 2020/12/10 記事を修正しました>

私が重症妊娠悪阻で入院した経緯

吐きづわりで点滴を受けようとしたところ、尿検査でケトン体の数値が+3(スリープラス)以上ということで引っかかり入院が決まりました。

重症妊娠悪阻での入院治療について

入院当日には助産師さんから、以下の説明がありました。

  • 症状が安定するまで24時間体制で点滴を行う。症状が落ち着いてきたら点滴の本数を減らす
  • 病院食は最初は出さない、必要に応じて発注していく(重症妊娠悪阻の場合食べられないことがほとんどのため)
  • 毎日の水分摂取量、お小水の回数・量を測定する
  • 定期的に尿検査を行う。ケトン体が+1からマイナスとなったら退院になる
  • 個人差はあるが、10週〜11週あたりが悪阻のピークになりがちなので、その時期を乗り越えれば回復が見込めるのではないか

ケトン体が+2〜+3以上の間は、水分が十分摂れていないということだそうです。水分摂取量を測ったり、体調の記録を残すのもその経過を観察するためだと思われます。

なお入院したお部屋は2人部屋で、もう1人の方も重症妊娠悪阻で入院中でした。その方は途中で退院されていきましたが、6週から16週ごろまで入院されていました。

24時間体制の点滴で体調が劇的に改善

結論を先に書いてしまいましたが、私の場合は入院しての点滴でかなり体調が改善しました。それまで通院で半日間点滴を打ったことはありましたが、改善した感じはなかったのでかなり驚きました。

ざっくり書くと、以下のような経過でした。私の場合は6週で入院し、9週半ばで退院しています。

  1. 妊娠6週:24時間体制で点滴(絶食)
  2. 妊娠7週:点滴の本数を徐々に減らす(18時間→12時間…)
  3. 妊娠8週:点滴を6時間程度にして、朝食の病院食を発注。バターロールなど食べられそうなものを夫に買ってきてもらい少しずつ口に運ぶ。
  4. 妊娠9週:点滴をなくし、食べられそうな病院食を発注

お医者さん、看護士さんの話では、妊娠悪阻は脱水が進めば進むほど水分が受け付けなくなる悪循環に陥りがちなので、点滴で水分を入れることで改善しやすくなるそうです。

ただ点滴の時間が長いので、腕や手はとても痛かったです。脱水症状に加えて以前から採血の時に血管が見えなくなることがあるタイプだったのも災いしてか、何度も針を刺し直すこともままありました。

だいたい1つの点滴を新しいところに刺すまでに5回程度は刺し直しを行ったと思います。最大は10回でした…。普段なら注射や採血はまったく平気な方でしたが、体力が落ちてふらふらのときなので、さすがに痛かったです。

途中から食べられるものが出てきたのには自分でも驚きました。特に私の場合、朝方は調子がよく過ごせる日が増えていきました。また、ごはんよりもパンが食べやすかったです。この体質は妊娠後期の現在も同じです。

ちなみにケトン体を改善するために大切な、水分摂取は入院中も変わらず課題でした。いろいろな飲みものを試しましたが、なかなか「これなら飲める!」にこの時期は出会えなかったなぁと思います。

なお、結局私はこの水分補給が自力でうまくできないことが尾を引いたのか、根本的な部分で体調が戻らず、退院後しばらくしたら、強烈な吐きづわりでケトン体がスリープラスに戻ってしまいました。そのため、9週途中で退院したものの職場復帰は19週ごろになりました。水分補給はぬるめの低カフェインのお茶なら飲めると気付くまで全然だめでした。

[rakuten:gurinpia:10000000:detail]

一番お世話になった低カフェインのお茶がこちらでした。値段がお手頃で良心的。


<リンク>

お茶以外にも、色々なつわり対策を試した結果を以下の記事でまとめましたので、よろしければ併せてご参照ください。以下の対策によってなんとか体調が落ち着き、15週以降はそこそこの体調で過ごすことができました。

 

34週の検診結果とリステリア菌について

今日は34週0日で検診でした。

羊水量等、今のところ問題はなく、胎児の体重は2,200gだそうです。

これまでは体重も育ちも少し小さめか、平均ですね〜と言われていたのですが、34週の体重は2,000g前後が一般的のようなので急に大きくなったように感じました。

 

質問の時間をもらったので、先週土曜日にうっかり食べてしまったナチュラルチーズについて、問題ないか相談をしました。イタリアンレストランで、燻製のカマンベールチーズ(後から聞いたところギリシャから輸入して、お店で燻製したものだそう)をうっかり一切れ食べてしまっていたんです…。

妊娠中は非加熱の状態で海外産のナチュラルチーズのものを食べない方が良いと言われています。理由はリステリア菌がいるためです。胎児がリステリア菌に罹患すると髄膜炎を起こしたり死亡率が上がったりするリスクがあるとウェブ検索で知っていたため、非常に不安になっていました。

 

しかしその話をすると、先生は笑いながら「全くないとは言えないけど今日本国内で食料品からリステリア菌が出たら大問題になるからまず心配しなくていいよ。リステリア菌は弱い菌だから燻製してたら死んじゃってるんじゃないかなぁ?」とおっしゃっていました。またリステリア菌は古い冷蔵庫や温泉などの大衆浴場に潜んでいることもあるため、感染しても一概に食べ物のせいと言えないんだよねとのこと。

 

ただちょっと怖い情報もあり、リステリア菌に感染していた場合、妊婦に高熱が出ることはまれで、気づかないことが多いそうです。お話を聞いて基本的にはほっとしたものの、やはり心配なため、毎日の生活で胎動を感じられるか気をつけて過ごそうと思いました。胎動がまったくない!というときは胎児が弱っている可能性が考えられるためです。

 

<余談>

ちなみにリステリア菌は国内産のナチュラルチーズであれば基本的には安全らしいですが、これまでは心配で国内産かつ加熱してから食べていました。

好きなチーズはよつ葉のシュレッドチーズです。セルロース不使用なので普通のものより安全かな?と思っています。冷蔵庫保存ではカビやすいので、我が家では冷凍して少しずつ利用しています。

つわりのつらさを振り返る ② ケトン体スリープラス、そして重症妊娠悪阻での入院

前回までのあらすじ

妊娠5週後半から急激につわりが悪化。いわゆる吐きづわりになり、水分も摂れなくなりました。

それまで通院していた不妊治療の病院で点滴をお願いしましたが、遠さや周囲への配慮から点滴のみ近所の産科に移ってお願いするつもりでした。

 

その後 妊娠6週

病院がお休みだった土日をなんとか我慢して乗り切り、月曜日に夫とともに近所の産科へ行きました。

私「すみません、まだ妊娠6週なのですが、つわりが先週から激しくなってしまってつらいので点滴をお願いしたいのですが…。」

看護師のお姉さん「分かりました。まずは程度を調べたいので、尿検査をしてみましょうね。」

私「お願いします(提出。なお待っている間もよだれのようなものを吐いてました)」

看護師のお姉さん「ケトンが…先生を呼んでくるのでちょっと待ってくださいね。」

先生「leashさんね、今から紹介状を書くので、大学病院に行ってください。」

夫・私「えっ!?」

先生「尿検査でケトン体がスリープラス以上*1になっています。この数値がこれだけ出ていると水分が全然摂れていないということなので、おそらくはしばらく入院して常時点滴したほうがよいでしょう。」

私「えっ入院…そうなんですか…、こちらの病院で、点滴に通うことはできないでしょうか?」

私は突然のお話にだいぶ混乱しました。つわりはつらかったのですが、仕事がありますし、点滴に時折通えば職場に行けると思っていたからです。

 先生「点滴はうちでもできますが、開院している間だけになってしまいますよね。いま全然水分を受け付けていない状態なので、何週間か分からないけど入院して常に水分と栄養を入れたほうがいいですよ。」

 

先生も看護師さんも、まったくの初心者の私たちにとても親切に説明してくださったので、ようやく自分がかなり悪い状態だということが飲み込めました。

そして大学病院に到着すると、すでに先生が電話で話を通してくださっていたのでトントン拍子に再検査まで進み、やっぱりケトン体がスリープラス以上ということで入院案内となりました。

入院病棟へ向かう車椅子も用意してもらっていて、客観的に見てそんなに悪いんだ、とちょっと驚きました。ただ揺れがつらい時期だったので結局歩いて向かいました。

 

余談ですが、入院レベルまでつわりが悪化している場合、病名がつき「重症妊娠悪阻(じゅうしょうにんしんおそ)」となります。

この場合妊娠といっても健康保険および医療保険(加入している場合)の適用範囲になりますので、本当につらい妊婦さんは我慢しないで病院に行って欲しいです。

 

入院中の生活は③に続きます。

 

<この時期のつわり 妊娠6週>

吐きづわりに加えて以下の症状が目立ちはじめました。

・乗り物に乗れなくなる

→特に車がいっさいダメでした。大学病院に向かう、タクシーで5分の距離でも途中下車して吐く羽目に…。電車も座れても気持ち悪くてしかたなかったです。

・においづわりが始まる

→せっかく担当してくださる助産師さん・看護師さんに対しても、柔軟剤か洗剤の匂いが気になってしまう方がいらして申し訳なかったです。こっそり鼻をかんでる風にティッシュで押さえていました。

 また、自宅、入院先の部屋ともに換気扇のダクトからか、ときおり他の部屋のにおいが入ってくることがあり、それで吐きました。すごく不思議なんですが、何もかも生ネギのにおいに感じられてしまいました…。

 よく妊娠中は嗅覚が敏感になると聞きますが、実体験すると嗅覚が敏感になるというよりは嗅覚の判断基準が狂ってしまっているような状態でした。多分実際は違うにおいなんだと思います。

 

この時期お世話になったもの

いろいろ試したのですが、明確に役に立ったものはありません。。(涙)

ただ、もし私が第二子を妊娠することがあったら、「これなら食べられる!」というものを見つけても、この時期は買いだめしないようにしようと思いました。

体質によって差があるのかもしれませんが、この時期は1日ごとに食べられるものが変わってしまい、入院直前のように何も食べられない状態になる可能性もままあるからです。

飲み物はなんとかなりますが、食べ物はダメにしてしまうことになりますよね。

とくに私はそれまでOKだった食べ物でも、いったん吐くとそれ以降まったく食べられなくなりました。これは経済的にも精神的にもダメージが大きかったです。次は学習したいです。

*1:「以上」というのは、フォープラスの検査ができなかったためです。

つわりのつらさを振り返る ① 妊娠発覚〜妊娠初期のつわり

私の妊娠が発覚したのは今年の5月末でした。不妊治療の末で、かつ安定期に入る前なので完全に喜ぶことはできませんでしたが、ひとまず陽性反応が出たことにほっとしたのを覚えています。

 

なお私は3年前に6週で稽留流産を経験しており、そのときも短い期間ではありましたが、つわりが結構ひどかったので覚悟しているつもりでした。

しかし、そのときとは比べものにならないほど、今回のつわりは本当につらかったです。

何事も当事者になってみないと分からないものだと痛感しました。

 

最初に気づいたつわり(妊娠5週)

つわりの始まる時期がいつからかは人によって違いますが、私の場合は5週を境に劇的に悪化しました。

・徐々に水分を摂ることができなくなり、摂ってもすぐに吐いてしまう。

→まず麦茶と水がダメになり、バナナと牛乳でシェイクを作ったものなら一時期飲めたのですがそれもダメになり、アドバイスをもらって炭酸を飲んでみても少量で戻してしまいました。

・少しなら食べられたのに、食べ物を受け付けられず、何を食べても吐く状態になった。

→最初はつわりの体験談を読んで、コンビニの野菜サラダやサンドイッチ類なら食べられたのですが、5週の後半ごろから一気に悪化し、1日に10回程度は吐きました。

 

私の場合、とくにつらかったのは「トイレまで持たずに吐いてしまう」ことでした。突然吐き気がこみ上げてきてしまって唐突に吐くのです。なので常にエチケット袋を携帯し、人目を忍んで吐くこともありました。

エチケット袋を持っていたのに間に合わず、コンビニの帰り道に衝動的に道端に吐いてしまって、ふらつきながら家に掃除道具を取りに行き、清掃したこともあります。これは本当につらかったですが、たまたま公園近くで、他所のお家の前ではなくて心底ほっとしたのを覚えています。。

 

この時期の何がつらいかというと、「何をどこまで我慢したらよいか」の基準がまったく分からないことだと思います。

人と比べてこれくらいは我慢することなのか、病院に相談することなのか、とくに最初はかなり困りました。*1

 

結局不妊治療を行っていた病院に相談に行き、点滴を受けさせてもらうことになりました。しかし、この病院は家から電車で1時間弱かかり、かつ不妊治療がメインのところだったので周囲への配慮という意味でも連日通院し続けるのは少々厳しかったです*2

 

そこで病院に相談したところ、点滴なら自宅の近くの産科でも受けられると聞き、早速近所の産科に診察予約を取りました。

②に続きます。

 

この時期お世話になったもの

キリンの生茶デカフェにはお世話になりました。何を飲んでもダメになる前までは一番飲めたものでした。

妊娠中の定番といわれる麦茶やルイボスティーは喉に来る匂いがだめになって早々にNGだったのですが、緑茶は元々好きだったこともあるのか、水よりも飲みやすく感じました。

最初は近所のコンビニで買っていたのですが、途中から在庫しなくなっていたので通販で箱買いしました。(飲めなくなってからは夫が会社に持って行ってくれました)*3

*1:後述していきますが私は相談するタイミングが遅すぎたように感じたので、もし今同じような状態の方がいたら、あまり我慢せず、まずは電話でもいいので病院に相談して欲しいと思います。

*2:当初は心拍が確認できるまでこの病院に通い、確認ができたら分娩予約を取った大学病院に紹介状を書いてもらう予定でした

*3:なお妊娠前まで、私の水分摂取量は1日あたり2〜2.5リットルだったかと思います。元々水分を多く摂るタイプだったのに体質の変化に本当に驚いています。妊娠後期に入った現在も意識しないとなかなか水分が摂れません。

産前休暇スタート

今日から産前休暇に入りました。

少し前からお休みをもらっていますが、法律通りの休みに入ると、改めていよいよだと感じ、気が引き締まる思いです。

 

良い機会なので、以前作成したきりになっていたブログを再開することにしました。

まずはこれまでのつわり(重症妊娠悪阻)のつらさを振り返ったり、産前にやっておきたいことを整理したり、読んだ本の感想などを記録していきたいと思います。

 

出産経験者の間や、病院の両親学級でもつわりの話は盛り上がるネタだと思うのですが、私の場合普通に話すと他の人が引いてしまうのでは…?と感じて余りうまく話せなかったので、ブログにまとめることにしました。

重症妊娠悪阻にまでなる人は少ないと思うのですが、現在進行形で苦しんでいる方に向けて経験談をお伝えできたらいいなと思っています。