千里の道も一歩から

妊婦でもレアケースなつわり(重症妊娠悪阻)で入院し、色々対策した経験や、産後の日常などを書いていきたいと思います。

つわりのつらさを振り返る ② ケトン体スリープラス、そして重症妊娠悪阻での入院

前回までのあらすじ

妊娠5週後半から急激につわりが悪化。いわゆる吐きづわりになり、水分も摂れなくなりました。

それまで通院していた不妊治療の病院で点滴をお願いしましたが、遠さや周囲への配慮から点滴のみ近所の産科に移ってお願いするつもりでした。

 

その後 妊娠6週

病院がお休みだった土日をなんとか我慢して乗り切り、月曜日に夫とともに近所の産科へ行きました。

私「すみません、まだ妊娠6週なのですが、つわりが先週から激しくなってしまってつらいので点滴をお願いしたいのですが…。」

看護師のお姉さん「分かりました。まずは程度を調べたいので、尿検査をしてみましょうね。」

私「お願いします(提出。なお待っている間もよだれのようなものを吐いてました)」

看護師のお姉さん「ケトンが…先生を呼んでくるのでちょっと待ってくださいね。」

先生「leashさんね、今から紹介状を書くので、大学病院に行ってください。」

夫・私「えっ!?」

先生「尿検査でケトン体がスリープラス以上*1になっています。この数値がこれだけ出ていると水分が全然摂れていないということなので、おそらくはしばらく入院して常時点滴したほうがよいでしょう。」

私「えっ入院…そうなんですか…、こちらの病院で、点滴に通うことはできないでしょうか?」

私は突然のお話にだいぶ混乱しました。つわりはつらかったのですが、仕事がありますし、点滴に時折通えば職場に行けると思っていたからです。

 先生「点滴はうちでもできますが、開院している間だけになってしまいますよね。いま全然水分を受け付けていない状態なので、何週間か分からないけど入院して常に水分と栄養を入れたほうがいいですよ。」

 

先生も看護師さんも、まったくの初心者の私たちにとても親切に説明してくださったので、ようやく自分がかなり悪い状態だということが飲み込めました。

そして大学病院に到着すると、すでに先生が電話で話を通してくださっていたのでトントン拍子に再検査まで進み、やっぱりケトン体がスリープラス以上ということで入院案内となりました。

入院病棟へ向かう車椅子も用意してもらっていて、客観的に見てそんなに悪いんだ、とちょっと驚きました。ただ揺れがつらい時期だったので結局歩いて向かいました。

 

余談ですが、入院レベルまでつわりが悪化している場合、病名がつき「重症妊娠悪阻(じゅうしょうにんしんおそ)」となります。

この場合妊娠といっても健康保険および医療保険(加入している場合)の適用範囲になりますので、本当につらい妊婦さんは我慢しないで病院に行って欲しいです。

 

入院中の生活は③に続きます。

 

<この時期のつわり 妊娠6週>

吐きづわりに加えて以下の症状が目立ちはじめました。

・乗り物に乗れなくなる

→特に車がいっさいダメでした。大学病院に向かう、タクシーで5分の距離でも途中下車して吐く羽目に…。電車も座れても気持ち悪くてしかたなかったです。

・においづわりが始まる

→せっかく担当してくださる助産師さん・看護師さんに対しても、柔軟剤か洗剤の匂いが気になってしまう方がいらして申し訳なかったです。こっそり鼻をかんでる風にティッシュで押さえていました。

 また、自宅、入院先の部屋ともに換気扇のダクトからか、ときおり他の部屋のにおいが入ってくることがあり、それで吐きました。すごく不思議なんですが、何もかも生ネギのにおいに感じられてしまいました…。

 よく妊娠中は嗅覚が敏感になると聞きますが、実体験すると嗅覚が敏感になるというよりは嗅覚の判断基準が狂ってしまっているような状態でした。多分実際は違うにおいなんだと思います。

 

この時期お世話になったもの

いろいろ試したのですが、明確に役に立ったものはありません。。(涙)

ただ、もし私が第二子を妊娠することがあったら、「これなら食べられる!」というものを見つけても、この時期は買いだめしないようにしようと思いました。

体質によって差があるのかもしれませんが、この時期は1日ごとに食べられるものが変わってしまい、入院直前のように何も食べられない状態になる可能性もままあるからです。

飲み物はなんとかなりますが、食べ物はダメにしてしまうことになりますよね。

とくに私はそれまでOKだった食べ物でも、いったん吐くとそれ以降まったく食べられなくなりました。これは経済的にも精神的にもダメージが大きかったです。次は学習したいです。

*1:「以上」というのは、フォープラスの検査ができなかったためです。